■システム化の背景
クライアントは多品種の鋳造部品を扱うメーカー様の工場です。
鋳型に溶けた鉄を流し込んで鋳造品を生産する鋳造ラインと鋳造品を加工したり部品を組み付ける加工ラインと、大きく2種類の製造ラインがあり、製造部品の大きさと種類により数十のラインが稼働している工場向けのシステム導入になります。
月間の製造計画を立てた上で、毎日、日別の計画兼出来高日報を印刷して現場に配布します。作業員はその日報に出来高を手書きで記入し提出しますが、最後に管理者が出来高を既存の基幹システムに登録する流れで業務が行われていました。
「生産計画」については、多品種の場合、計画策定が難しく時間がかかることと特定の人に依存していることが問題となっており、「生産実績」については、その精度の問題から在庫数の把握が難しくなっている点とシステム入力の手間が課題でした。
■システム概要
生産実績
紙の日報を廃止し、日々の出来高を直接現場でタブレット入力できるようにすることで、手間の削減と精度向上を実現しました。
現場でのタブレット入力は、作業者の負荷にならないように簡単に入力できるように工夫しました。
生産計画(開発予定)
計画策定に対して多くのルール、制限があり、一発で全自動で行おうとすると、その設定の複雑さと難易度の高さから設定自体が現実的でないため、ユーザーの操作とシステムの制御をうまく組み合わせて効率的な計画策定ができるようなシステムとしました。
■規模・期間
まずは、1つのラインを対象にシステムを導入し、検証した上で在庫管理とともに全ラインに展開する方針としました。
全体で3年、100人月程度のシステムとなります。